「のどがイガイガして気になる」
「エヘン、エヘンとしたくなるけど咳ではない」
そんな違和感がなかなか取れずにお困りの方が増えています。
そんな違和感が長引いている方、
その理由は「のど」ではなく「鼻」にあるかもしれません。
和ひのき薬局にご相談いただく中でも
・風邪でもないのに、のどが気持ち悪い
・咳ではないが、つい「エヘン」としたくなる
・のど飴を舐めていないと落ち着かない
といった訴えの裏に「後鼻漏」が
隠れていることはよくあります。
※後鼻漏とは鼻水が鼻の奥からのどへ流れ落ちてくる状態です。
本人は「鼻水は出ていない」と思っていても
鼻の奥(上咽頭)に慢性的な炎症や粘りがあることで
知らず知らずのうちにのどへ刺激を与え続けていることがあります。
この刺激によって、
のどが乾燥したような感じ・ムズムズ・イガイガ感・声のかすれなどが起こり、
やがて「エヘン」「カッ」といった咳払いが習慣のようになっていきます。
もしあなたが、そんなモヤモヤを抱えているなら
のどから「鼻の奥(上咽頭)」の状態に目を向けてみましょう。
鼻が原因とわかることで改善の道が見える
症状が「のど」にあると、
ついのど飴やスプレー、市販のトローチなどで
対応してしまいがちです。
もちろん一時的に楽になることもありますが、
本当の原因が「鼻の奥(上咽頭)」にある場合、
根本的な改善にはつながりません。
実際に和ひのき薬局でも
「何年もエヘン虫で困っていたけれど鼻のケアで大きく改善した」
という方は多くいらっしゃいます。
上咽頭炎とBスポット治療─それでも残る不快感
近年、後鼻漏やのどの違和感の原因として「上咽頭炎」が注目され、
Bスポット治療(上咽頭擦過療法)を受けている方も増えています。
個人の感覚として以前は一部の医院のみ行っていた印象ですが
Bスポット治療を行う耳鼻科が増えているという印象はあります。
和ひのき薬局へ漢方相談に来る方は
「治療を受けてもスッキリしない」
「良くなってもまた戻ってしまう」
とBスポット治療に対して不満足であり
症状に悩まされ続けている方が来られます。
上咽頭炎は鼻とのどの境目にある上咽頭に
慢性的な炎症が起きる状態で、
粘膜の過敏・腫れ・痛み・違和感の原因になっています。
Bスポット治療はその炎症を物理的に和らげるものですが、
体質や粘膜の状態が整っていないと
粘膜そのものの状態は全く変わっていません。
その為に和ひのき薬局では
「粘膜強化できる身体作り」
「粘膜炎症が起こりにくい身体作り」
を大切にしています。
体質から見る粘膜の弱さと漢方的対応
のどや鼻の粘膜が過敏になりやすい方には
以下のような体質傾向があります。
◎脾虚(ひきょ)タイプ
胃腸が弱く、水分の代謝が悪いため、体内に湿気がこもりやすい。
→ 甘いもの・冷たい飲み物・油ものの摂りすぎに注意。
◎肺陰虚(はいいんきょ)タイプ
粘膜が乾燥していて敏感。風や乾燥した空気で咳や違和感が出やすい。
→ 睡眠不足や過労、のどの乾燥に注意。
◎気滞(きたい)タイプ
ストレスで自律神経が乱れ、のどの緊張や違和感を感じやすい。
→ 深呼吸やリラックスがカギ。
※のどは「心の状態」とも深くつながっています。
だからこそ生活習慣・食習慣・ストレスケア
を含めて整えていくことで粘膜の働きが
本来の状態を取り戻しやすくなると考えています。
実際のご相談より
【事例1】40代女性/のど飴が手放せなかったケース
「エヘン、エヘン」とするクセが抜けず、会話がつらいという悩みで来局。
耳鼻科では異常なし。
胃腸の弱さや甘い物の摂りすぎが背景にあり、
体内に湿気がたまりやすい体質と判断。
湿をさばく漢方と甘い物の制限を指示。
2週間ほどでのどの不快感が和らぎのど飴の量も激減。
粘膜が強くなった実感があり現在も継続中です。
【事例2】60代男性/Bスポット治療後も違和感が残っていたケース
長年、咳ではない咳払いのクセがあり上咽頭炎で通院中。
刺激に弱い体質(粘膜の炎症が起こりやすい)と判断し
粘膜の潤いを高める漢方と冷飲食の制限を指導。
1か月でのどの反応が少なくなり「人前でも話しやすくなった」とのこと。
今日からできる、のどと粘膜を守る生活習慣
粘膜の状態を良くするためには、日々の小さな積み重ねがとても大切です。
どんな名医や漢方薬よりも、ご自身の生活を見直し
『整え続ける意識』が再発予防につながります。
漢方相談の現場では相談される方へは
「漢方を飲むだけでなく粘膜への思いやり・自己愛は大切ですよ」
とお伝えしています。
具体的には
・冷たい飲み物は体温に近づける
・甘いもの・スナック菓子・油ものは控える
・寝る前のスマホを減らして早く寝る
・乾燥する時期は加湿と鼻うがいを活用する
などを先ずは日々の行動の中で
意識してもらうようにお伝えしています。
この時に自分の身体を大切にする心や
自分をいたわるという意識に対して
「自己愛」と表現しています。
実際の相談において「少し良くなったから」と
すぐに以前の食習慣や生活に戻る方も少なくありません。
これが症状の再発につながることも多く、
実際に戻ってしまった方の共通点でもあります。
炎症が起こりやすいという粘膜の敏感さは
少しの油断で再発します。
このため今までの経験から長引いている場合ほど
「根気」が大切になると感じています。
だからこそ自分の身体を毎日いたわるという
「整え続ける意識(自己愛)」そのものが
改善の力になっていきます。
症状を抑える治療をしているのに
なかなか治らずお困りのケースでは
「整え続ける意識(自己愛)」を
早めに自分の中で作り上げることが
重要だと感じています。
病院や治療院で『治してもらう』感覚から、
ご自身で『整えていく』意識へ変えていくことが、
本当の改善につながります。
まとめ|症状ではなく人を診る、身体全体を整える
のどのイガイガやエヘン虫が長引いていると、
「何か悪い病気では?」「一生治らないのでは?」
と不安になる方も少なくありません。
実際には「粘膜の過敏さ」や「体の内側の乱れ」
が関係していることが多く、
丁寧に整えることで自然と違和感が消えていくケース
を多々経験しています。
和ひのき薬局では症状(部分)だけでなく、
その人の体質・生活・背景を見て、
身体全体を整えることを重視します。
何をしても治らないとあきらめる前に
一度ご相談ください。
今までと違った視点でアプローチしていくことで
あなたののどが楽になっていくかもしれません。
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この記事を書いた人
神谷 和憲(かみや かずのり)
和ひのき薬局 薬剤師/漢方相談担当
後鼻漏・上咽頭炎など、長引く不調にお悩みの方に寄り添いながら、
漢方と食養生での改善をサポートしています。
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